扇風機に濡れタオルをかぶせるというのは、素朴ですが効果的に涼しさをアップすることができる方法です。
涼しくなる仕組みは、気化熱による冷却効果にあります。
水分は蒸発するときに、周囲の空気を冷却する作用があります。
濡れタオルに含まれる水分が、扇風機の風を受けて気化熱の働きでひんやり冷えた涼しい風が、送られることで暑さが緩和されるわけです。
濡れタオルを前後どちらにかけても問題はありません。
扇風機は背後から空気を吸い込み、羽を電気駆動で回転させて送風するという単純な仕組みに基づいているからです。
扇風機を駆動させるだけでは、空気の流れが促進されるだけですが、濡れタオルの水分による気化熱で気温が下がるので、扇風機単体よりはある程度は快適な気温にすることができます。
ただし扇風機に濡れタオルを活用するときには、安全上の注意点があります。
まず扇風機は単純なメカニズムとはいえども、電気を利用する機会です。
過剰な水分が電気と接触するとショートや関電事故の原因になるので、濡れタオルの水分はぼたぼた水滴がたれるほどでは多すぎです。
また最近の扇風機は安全のための金網状のカバーが採用されていますが、古いタイプでは子供の指が簡単に入る可能性があるので、親御さんは注意を向けながら、扇風機を利用する必要があります。