射出成形用の金型を専門とする東大阪の工場「有限会社津島」さん。
中国の工場との連携によりスピーディな納品を可能にしています。
中国の協力工場には金型の部品となる『入子』を製造を依頼しており、自社工場では射出成形金型の外周部である『モールドベース』を製造。中国から入子を受け取り組み立てを行います。
ーどうしてモールドベースのみ自社で製造なのでしょう?
代表・立花さん
「金型は大きく重いので、全てを海外に出してしまうと結局輸送費が嵩んでしまいコスト削減にはなりません。更に部品のみであれば航空便で届くのですが、金型全部となると船便になりお届けできるまでに時間もかかってしまいます。そもそも、コスト削減とスピーディな納品でお客さんを助けるために最適なやり方を考えているので、コストもかかりスピードも落ちるとなると意味が無いんです。」
津島さんの強みは単に速い・安いという点ではありません。津島さんではお客さんが金型を破棄するまで修理やメンテナンスで永くお付き合いをされている他、他社の金型であっても面倒を見るということを大切にしています。
「モールドベースまで海外へ出すとなると、入子の製造をお願いしている工場から更に外注となるため、物理的にも心理的にも距離ができてしまいます。頻繁に見に行ける距離ならば良いのですが、どこでどう作られているかが見えないと私たちが大切にしているアフターフォローを考えた時に不安ですね。だから自社での組み立てにはこだわっています。」
なるほど。入子は海外。ベースは自社。かなり理にかなっています。入子だけでも海外に出す事で社内の負担が減り、残業ほぼ0も実現しているのだとか。