2019年12月16日 アクリルの表情を自在に操るアクリル屋さん 東大阪の寿町にあるとっても面白いアクリル屋さんにお邪魔してきました。アクリル板自体の製造から、切断・切削、曲げ、磨きなど、とにかくアクリルのいろんなことができてしまう工場です。傘やバッグの持ち手、アクセサリーやキーホルダーなどの雑貨の製造をメインで行われています。 アクリルの模様のバリエーションの多さが特徴。材料を混ぜてマーブルにしたり、布を挟んで固めて柄を出したり、異なる色のアクリル板を張り合わせてボーダーにしたり…表現は自由自在!後から染めたり表面に模様を付けたりするのではなく、まだ液体の材料の段階で色を混ぜていくため立体感があり綺麗です。 こちらは白いアクリル板を作っている最中。まだ液体ですが時間を置いて熱をかけて固めていきます。先ほどのように柄を表現しようと思えばこの段階で違う色を混ぜていきます。お菓子作りみたい!固めるのに3-4日かかることもある大変な作業だそうです。日本で模様のあるアクリル板を製造されている工場は数えられるほどしかないらしい…そのうちの貴重な1社が東大阪にあったんですね! ●ちなみに、傘の持ち手はこんな風に作られていました。細かいところは省略し簡単にご説明します。たとえばバイカラーの持ち手の場合…1.クリアの板と白の板を接着しバイカラーの板を作る。2.カットして角を棒状にし、角を取る。3.熱をかけて型に合わせて曲げる。4.磨いて完成! ちなみに、バレル研磨機の置かれたお部屋がワイナリーのようでテンションが上がった筆者です。 サンプルで作ったというこんな傘の持ち手も見せていただきましたよ。中に貝殻やネジ、レースが入ってる…面白いですね。他にもコーヒー豆やお花が入っているものもありました。 こんな風にアクリルでの多様な表現が可能なこちらの工場。他とは違うデザインで作りたいという様々なニーズにお応えしています。簡単な加工のご依頼に対し、「ちなみにこんなこともできますよ」とご提案をして喜ばれるケースも多いそうです。ほとんどの工程が自社で行われているので小回りがきき、日々アクリルの研究をしているサイエンティストのいる面白い工場が東大阪にありました!貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。