ーものづくり企業の1社として赤坂様も参加されているのですね。
「大変ありがたいことです。企業規模で考えるとうちは参加されている企業の中で一番小さい会社なんじゃないかなと思いますが、繊細で細やかな加工には自信があります。我々が仕事で見ているのは1mmよりもずっと小さな世界。そこから生み出される神秘性で人を感動させる面白いプロダクトを世に出せたら嬉しい。クリエイターさんからどんなご提案をいただけるのか楽しみです。」
様々な工場にお邪魔している中で「自分で商品を作ってみたい、でも企画ができへん…何作ったらええの?」というお話が出ることはよくあるのですが、私のような素人のめちゃくちゃな思い付きですら『そんなの簡単にできるで』と、時にその場で形にして見せてくれるようなスピード感が町工場にはあります。プロのデザイナーさんやクリエイターさん達のご提案と町工場技術の組み合わせからどんな面白いものが生まれるのだろう…と考えただけで私もわくわく。
ーこのプロジェクトへの参加から赤坂様が目指すものは
「時代の流れから金型製作の仕事が軸となっていますが、寸法の正確さが問われるものだけでなく造形的に美しいもの、見た目が面白いものを作りたいと以前から思っていました。造形の仕事はわくわくする一方で、難しさがどんどんわかってきました。正味の彫刻だけで商売をされている方はすごいなと改めて思います。このプロジェクトでは今まではご一緒する機会の無かった方々と出会い刺激を受け、腕を磨きたい。
赤坂金型彫刻所の初代兵之助は彫刻から道を拓きました。心理的な話になりますが、このプロジェクトをやり遂げることでやっと初代に弟子入りできるのではと感じています。スタートラインに立ちたいですね。」