ドイツで生分解性樹脂について学んできました。

ドイツまで出張に行かれていたという赤坂さんにお話を聞いてきました!

※赤坂金型彫刻所:https://www.cho-cocu.com/

 

ー今回はどういった目的でドイツに?

「ドイツのデュッセルドルフで開催された『K2019』という展示会に行ってきました。『K』というのはドイツ語でプラスチックを意味する”Kunstsoff”の頭文字。3年に1度開催される業界最大規模のプラスチックとゴムの展示会で3万社以上が出展していました。私が携わっているのは射出成型の金型ですのでその勉強のための出張だったのですが、その中で特に”生分解性樹脂”を見てきました。」

ー生分解性樹脂、わかるようなわからないような…

「日本でもプラスチックゴミ問題が最近よく話題にあがるようになりましたが、海外では更に大きく取り上げられている問題です。ウミガメの鼻にプラスチック製のストローが刺さっている写真が話題になったのを覚えている方も多いのでないでしょうか。生分解性樹脂というのは、木のように朽ちていく樹脂のこと。プラスチックの種類や製品の形状等によりますが、コンポストで3~6週間、土の中で約3年、海水中だと約5~10年くらいで生分解します。袋やストロー、トレー、ボトルなど、具体的な製品化も進んでいて、フランスでは生分解性樹脂を50%以上使っていないと使い捨ての食器として使わせないという法律もできているほどです。」

 

ー今回赤坂さんがその勉強のためにドイツまで行くと決意をされたきっかけはあったのでしょうか?

「2016年、前回の『K』の開催後、とあるセミナーで『K』に行かれた方の講演を聞く機会がありました。そこで、ボトルのキャップを2秒あるか無いかの一瞬の間に240個成形するオーストリアの企業の紹介動画を見たんです。当時、射出成形に携わっている自分でもその技術にとても驚きました。大きな衝撃を受けて、これはヨーロッパ行かなあかんなと思ったんです。3年に1回のイベントなので、次回、つまり今回の2019年の『K』は絶対に行く!!と心に決めて、2年以上積み立てをして…笑 それで念願のドイツへの学びの旅が実現しました。」

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日精樹脂工業株式会社様が生分解性樹脂で成形されたシャンパングラスを見せていただきました。

 

プラスチック、今や悪者のような印象もありますよね。

「そうなんです。プラスチックが悪者になりかけていますが、プラスチックによる成形品は絶対に無くならないです。無くしようがないです。大陸であるヨーロッパでは10億人を超える人に水を飲ませなければいけない、注射を打たなければいけない、こういった理由から使い捨ての成形品が山ほど必要なんです。一方で冒頭のウミガメのお話にもあったように自然界の生物を苦しめている。だからヨーロッパでは特にリサイクルに力を入れているわけですが、災害などで意図せず海や川に流れてしまうこともありますし、文化的に『ごみを自然に捨ててはならない』という教育を受けない国もあります。そういったケースのためにも、生分解性樹脂は必要だと言われています。」

ー今、何がハードルとなっているのでしょうか。

「生分解性樹脂での成形が技術的にまだまだ簡単とは言えないこと、そして材料が高価であることですかね。害があるから無くすと言葉で言うのは簡単なのですが、先ほどお伝えしたように成形品を完全に無くすというのは現実的に難しいですから。どうやって課題をクリアして向き合っていくのかを考えること、そのためにまず学ぶことが私たちの役割だと思っています。」

-貴重なお話ありがとうございました。

 

【編集後記】

環境や生態系の破壊という点で問題視されているプラスチックごみ問題。この問題を技術で乗り越えるべく日々向き合う全世界の企業や技術者たちの姿を赤坂さんの言葉から知ることができました。無くそうと言うのは簡単。でもどのように?技術やアイデアによって私達の生活がどれだけ守られているのか、どれだけ便利になっているのかを実感した一日でもありました。

次回は、世界に目を向けるべきだとドイツまで足を運んだりと日々学び続ける赤坂さんの行動力の源は何なのか…赤坂さんの想いについてお聞きしたいと思います!

 

 

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